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【江東区枝川】東京ベイアクアマークス 子育て目線での感想と評価

住まい

江東区枝川にある「東京ベイアクアマークス」を見てきました。最寄駅はJR京葉線の潮見駅で、東京駅からはわずか3駅7分という好立地です。

潮見や枝川は生活感という肝心な要素が弱い地域ですが、アクアマークスは東京駅へのアクセスと眺望が特徴的で、有楽町線の延伸で将来への期待感も持てるエリアでもあります。

不動産価格が高騰している状況ですが、70㎡台の3LDKが4,000万円台と、このあたりだと比較的リーズナブルな価格で売られていて、検討の余地がありそうです。

騒音や他人の視線には人一倍敏感な筆者が、子育てファミリーの生活のしやすさを具体的に検証します。

【記事を書いた人】

ぴっちー
✔︎都市銀行で不動産担保評価実務経験10年以上
✔︎不動産売買契約は10回以上経験
✔︎ファイナンシャル・プランニング技能士1級

1.物件概要

今回の物件概要です。

所在地東京都江東区潮見2−28−10
交通アクセスJR京葉線「潮見」駅から徒歩12分東京メトロ有楽町線「豊洲」駅から徒歩17分
構造RC(鉄筋コンクリート)
階建て10階建
築年月2001年1月
総戸数160戸
専有面積70.46㎡〜95.03㎡
間取り3LDK〜4LDK
主な方位南東
分譲会社長谷工コーポレーション(株)
施工会社東レ建設(株)
管理会社(株)東急コミュニティー
管理方式全部委託/日勤
用途地域準工業地域
土地権利所有権
敷地面積4,168.83㎡
延床面積13,616.55㎡
駐車場台数160台
学区(小学校)枝川小学校
学区(中学校)深川第八中学校

2.独自評価

(1)目をつけた理由

・有楽町線の延伸で枝川駅ができることによる地域価値向上への期待感

一つは有楽町線延伸のニュースです。豊洲駅から住吉駅までを結ぶ「豊住線」の開通が発表されています。

豊洲駅の次の駅は(仮称)枝川駅となる予定で、本物件から徒歩5分程度の場所に有楽町線の新駅ができるため、利便性はもちろん、資産性の面でも期待ができます。

江東区HP:​​地下鉄8号線(有楽町線)の延伸(豊洲〜住吉)

・全戸南東向きの運河ビュー

もう一つは、全ての住戸が南東向きの運河ビューという特異な立地であることです。運河の先も潮見運動公園となっていて、水と緑の両方を感じられる眺望はかなり希少性があります。

(2)評価基準

・気持ちよく生活するための「居住性」は大前提

①眺望・日当たり
②静けさ
③交通利便性
④生活利便性
⑤子育て環境

・将来にわたって価値が保たれる「資産性」も重要

⑥築年数
⑦共用部・管理状況
⑧マンションブランド
⑨地域の将来性
⑩防災

(3)主観での評価

実際に現地で周辺環境を確認したうえで、居住性、資産性の各5項目について主観ではありますが、評価していきます。

専有部分のスペックや価格はその時に売り出されているものによるところがあるので、基本的にはマンション全体としての評価を中心にしつつ、専有部分に共通した特徴があればそちらも加味します。

当然ですが、全てが満点のマンションがあっても当然高いです。ファミリー世帯の財布に優しい価格帯で探すために、トータルは平均点に近いけど、子育ての面などで致命的な欠点はなく、キラリと光る特徴を持つ物件を探します。

5:際立った優位性あり
4:優位性あり
3:普通
2:良くないが妥協できるレベル
1:妥協できないレベルで悪い

【検討にあたっての前提条件】

・階数は2階以上

本物件の特徴である眺望の良さが享受できる2階以上を前提とします。(浸水リスクを気にされる方は3階以上がベターです。)

①眺望・日当たり:5

2階以上であれば眺望でぶつかるものは全くありません。目の前は運河と公園ですので、リビングやバルコニーからは水と緑の両方を拝むことができます。板状マンションとしてはこれ以上ない眺望だと思います。

潮見運動公園(左)とアクアマークス(右)
潮見運動公園(左)とアクアマークス(右)

②静けさ:3

近くに首都高9号深川線が通っていますので、周辺は車の音が多少あります。

上が首都高9号深川線
上が首都高9号深川線

ただ部屋の開口部が首都高に向いているわけではないので、それほど気にならないと思います。

③交通利便性:2

最寄駅である潮見駅までは徒歩12分表記ですので、交通利便性はやや劣ります。実際に歩いてみると、11分ほどかかりました。八枝橋を渡る時に多少アップダウンがありますが、それ以外の道のりは平坦で、信号も2箇所でしたので、その点は悪くはないかと思います。

潮見駅は東京駅へのアクセスは良いですが、JR京葉線はホームが有楽町寄りにあって、他の路線と比べると少し孤立しているのでそこは注意すべき点です。同じ東京駅でも、京葉線から山手線に乗り換えるのに10分以上はかかります。

豊洲駅についても、駅まで徒歩17分という点は、休日などに運動がてら歩いて出かけるにはちょうど良いですが、日々の通勤となるとかなりの運動量になります。

④生活利便性:3

潮見駅前にはスーパーのマルエツとミニストップがあります。マルエツは朝9時から深夜1時まで営業しているので、その点は便利かと思います。

潮見駅前のマルエツ
潮見駅前のマルエツ
潮見駅西口のロータリーとミニストップ
潮見駅西口のロータリーとミニストップ

駅からマンションの方に少し歩くとセブンイレブンがあります。また、帰り道ではないですが、遠回りするとファミリーマート、すき家、魚民があります。

潮見駅からの途中にあるセブンイレブン
潮見駅からの途中にあるセブンイレブン

マンションの近隣は倉庫や工場が中心なので飲食店はかなり少なく、徒歩1分のところにお好み焼き屋さん、5分くらい歩いてデニーズがあるくらいです。

枝川2丁目のデニーズとセブンイレブン
枝川2丁目のデニーズとセブンイレブン

ただ、15分ほど歩けば豊洲の島に着きますし、入るとすぐにスーパービバホーム豊洲店が出迎えてくれます。徒歩圏内に大型の商業施設がある点は評価が出来ますが、通勤で潮見駅を使う場合は平日はその利便性は得られませんので、そこは注意が必要です。

⑤子育て環境:3

周辺にはパチンコ店や風俗店はありません。場所柄、大型車両が多く通りますが、道路幅は広いので、子どもが歩くのには比較的安全だと思います。

未就学児については、江東区は2022年4月に待機児童ゼロを達成しています。希望の保育施設に入れるかは別ですが、潮見駅の近くには「潮見保育園」(公設民営)「太陽の子 潮見保育園」(私立)という2ヶ所の施設があります。

小学校の学区は「枝川小学校」です。生徒数は2023年4月時点で一学年あたり125人〜156人という規模です。

マンションからの通学距離は道路距離で約450m、大人で徒歩7分と遠くはありません。通学路は途中で信号が1箇所ありますが、それほど危険な場所はなさそうです。

中学校の学区は「深川第八中学校」です。生徒数は2020年時点で一学年あたり144人〜168人という規模です。

マンションからの通学距離は道路距離で約1.4km、大人で徒歩18分という距離です。自転車通学は禁止のようですので、やや遠いかなという印象です。

習い事に関しても近隣にはありませんので、内容によって豊洲、東陽町、木場、東雲あたりに通うことになります。

⑥築年数:3

築年数は2001年1月と築20年超となっていますが、新耐震基準であり、特に問題はありません。専有部分もそれなりに経年劣化が進んでいるはずですので、購入するタイミングでリフォームするのも有りかと思います。

⑦共用部・管理状況:3

マンションの周りはきれいで、見える範囲ではありますが管理面に問題はなさそうでした。特筆すべき共用施設はなさそうです。

エントランス
エントランス

管理費:200円/㎡
修繕積立金:157円/㎡

管理費は平均値の217円よりも適度に低い程度なので問題なさそうな金額です。

修繕積立金は国土交通省ガイドライン(170円〜320円)よりも若干少ないですが、問題無い範囲かと思います。

⑧マンションブランド:3

東京ベイアクアマークスは特に優位性のあるブランドではありませんが、インターネット上の口コミなどでも、特に風評に関する大きなマイナス点は見当たりませんでした。こちらは可もなく不可もなく、といったところかと思います。

⑨地域の将来性:5

有楽町線沿線の新駅ができれば、最寄駅は徒歩5分、最寄駅から豊洲駅までは1駅2分となりますので、交通利便性、生活利便性ともにぐっと高まります。

枝川2丁目の新駅候補地
枝川2丁目の新駅候補地

新駅予定地の枝川2丁目は工場や事務所など大きな区画が多く、小規模でも商業施設ができれば街の雰囲気が変わる可能性もあります。街の雰囲気は読めない部分があるにしても新駅は固い計画と見て良さそうなので、将来性はかなり高いです。

⑩防災:2

ハザードマップ

高潮:浸水で高さ3メートルから5メートルになる想定
洪水:浸水で高さ0.5メートルから3メートルになる想定
参照:ハザードマップポータルサイトHP

地盤サポートマップ

地震時の揺れやすさ:揺れやすい
液状化の可能性:高い
参照:ジャパンホームシールド株式会社

埋立地なので地震時のリスクが高くなっています。これに関してはこの物件に限らず、湾岸エリアは同じですので、割り切るか、エリア全体を検討対象から外すかが迫られます。

3.総評

眺望・日当たり5
静けさ3
交通利便性2
生活利便性3
子育て環境3
築年数3
共用部・管理状況3
マンションブランド3
地域の将来性5
防災2
合計32/50

このマンションの大きな特徴はなんと言っても眺望と日当たりです。どんなに良いリノベーションをしても景色だけは変えられないので、運河と公園がセットになった景観は、眺望を重視する人にとっては決め手になるレベルかと思います。

運河や川沿いについて回るデメリットとして「臭い」の問題はどうしてもあります。10月の比較的暖かい日に歩いた感じだとあまり気になりませんでしたが、夏の時期や雨天の後などは気になる人もいると思います。

このあたりは嗅覚によるので、実際にそのタイミングで足を運んでみないと分かりません。この物件で後悔するポイントがあるとすれば臭いの問題かと思うので、何回か現地に足を運んで、よく確認することをおすすめします。

潮見にしても枝川にしても工業地域という雰囲気が強いエリアですし、人もそれほど多く歩いていないので、少し空気が重い感じを受けます。

ただし、景観的に工業感があるだけで、決して嫌な雰囲気があるわけではありません。運河を挟んで目の前にある「潮見運動公園」の他にも、「潮見さざなみ公園」という公園がありますし、徒歩圏内には「辰巳の森海浜公園」という大規模な公園もあるので、緑や海を感じる環境としてはむしろ恵まれているくらいです。

マンションの周りはほとんど何もないですが、平日の仕事帰りは潮見駅前のマルエツが遅くまで空いているので買い物できますし、休日は豊洲に足を伸ばしてショッピングを楽しむことも出来るので、不便を感じることもなさそうです。

最寄駅から10分以上、築年数も20年以上経過、という難しい条件であるため、周辺に比べてお値段は安くなっています。

2023年10月時点での販売中物件は2件で、2階の78.95㎡の3LDKが4,900万円で売りに出されていました。

住宅ローンを4,900万円、期間35年、金利0.475%で借りるとすると、元利金返済額は126,656円、管理費、修繕積立金を合わせたランニングコストは毎月154,846円です。

新駅ができると言っても、実際にできるまで10年はかかりますし、マンションの資産性に寄与するのもそのタイミングになります。

自身の居住用で購入するのであれば、今現在の環境を住まいとして気に入ることが大前提で、新駅は将来の楽しみかおまけとして考えた方が良いです。

個人的には投資用として検討してもかなり面白そうだと感じました。「JR京葉線潮見駅徒歩12分」に「東京メトロ豊住線徒歩5分」が加われば、賃貸での需要が伸びて、賃料や稼働率にも良い影響が出ます。

賃料が上がれば不動産価格にも反映されますので、今から投資をして、10年後以降、新駅ができて賃料が上がったところで売却、というシナリオはいかがでしょうか。

【こんな人にぴったり】
・東京駅や八丁堀駅周辺に勤務
・基本的に自炊なので帰り道はスーパーがあれば良い
・近所には公園があれば十分
・工業的な景観は気にならない
・将来的な資産価値向上を期待したい

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