広大な敷地内に約120点の彫刻が野外展示されている「彫刻の森美術館」に3歳の娘と遊びに行きました。
ここではゆっくり歩きながら「アート」と「自然」を同時に楽しむユニークな体験ができます。
子どもが中に入って遊ぶことができる体験型のアート作品もあり、親子で楽しめる気持ちの良い施設です。
1.どんなところ
彫刻の森美術館は彫刻の発展に寄与することを目的に1969年に建てられました。
多くの作品が野外に展示され、箱根の自然と一体となって佇んでいるのが特徴です。
アート作品というと繊細なイメージがありますが、堅固な形態で雨風を凌ぎながら佇む彫刻は非常に力強く、それが魅力でもあります。
野外彫刻だけで、7万㎡の敷地内に約120点の名作彫刻が展示されていて、室内展示もピカソ館や本館ギャラリーで楽しむことができます。
【箱根小涌園ユネッサンと一緒に楽しみたい施設】
・ユネッサン
・箱根ホテル小涌園
・天悠
ユネッサンは箱根小涌園にある温泉レジャー施設です。水着で入れるのが大きな特徴で、男女関係なく、友達同士やカップル、ファミリー全員で一緒に楽しむことができます。
彫刻の森美術館とは道路距離で1.4km程度なので車で4分、徒歩でも20分程度で移動できます。
箱根ホテル小涌園はユネッサンに近接していて、彫刻の森美術館からは車で4分、徒歩で20分の立地にあるファミリー向けの宿です。2018年から建て替えのために休業していましたが、2023年7月12日にリニューアルオープンしました。
キッズスペースには、自分が書いた絵がスクリーンに映し出される「リトルプラネットウォール」があり、子どもたちがどハマりしていました。小さな子どもが安心して過ごせる「ウェルカムベビー認定部屋」もあります。
天悠はユネッサンと繋がっていて、彫刻の森美術館からは車で4分、徒歩で20分の立地にあるホテルです。
全室露天風呂付客室となっており、こちらはカップルにオススメです。大浴場「浮雲の湯」はインフィニティ露天風呂となっていて、美しい景色を楽しむことができます。ロビーや大浴場、部屋からの眺望が素晴らしい宿です。
2.基本情報
(1)アクセス
(電車とバス)
・新宿駅から箱根湯本駅まで特急ロマンスカーで約90分
箱根湯本駅から「小涌園」バス停まで箱根登山バス(または伊豆箱根バス)で約20分
「二の平入り口」バス停から徒歩6分
・東京駅から小田原駅まで新幹線こだまで約40分
小田原駅から「小涌園」バス停まで箱根登山バス(または伊豆箱根バス)で約40分
「二の平入り口」バス停から徒歩6分
(電車)
・箱根湯本駅から彫刻の森駅まで箱根登山鉄道で約36分
彫刻の森駅から徒歩2分
(車)
・厚木ICから箱根口ICまで小田原厚木道路で約30分
箱根口ICから国道1号線で宮ノ下交差点左折、強羅方面右折、県道723号線で彫刻の森美術館まで約30分
(2)入館料
個人 | 障害者の方 | |
大人 | 1,600円 | 1,000円 |
大学生・高校生 | 1,200円 | 700円 |
中学生・小学生 | 800円 | 500円 |
小学生未満 | 無料 | 無料 |
※2023年9月19日現在
(3)開館時間/休館日
開館時間:9-17時
休館日:年中無休(念の為HPで確認してください)
3.レビュー
(1)見どころ
野外展示
入ってまず目につくのは「弓を引くヘラクレス」です。大自然を向いて弓を引いている姿に圧倒されます。
左に行くと「嘆きの天使」が展示されていました。なんとも言えない表情で横たわる顔が印象的です。水の上に配置することで泣いているように見せる演出となっています。
私レベルだと、数点の展示を見たこのあたりから注意力が散漫になり、ここからはなんとなく拝む、くらいになっていきます。
そこまでではないにしろ、一点一点を丁寧に見て回ると時間が足りないくらいたくさんの展示があるので、目当ての作品はあらかじめ野外展示場マップでチェックしたうえで回ることをおすすめします。
「ポケっと」というエリアでは色とりどりのソファが配置されていて、休憩しながら自然とアートを感じることができます。
このエリアにあった「宇宙的色彩空間」や「オクテトラ」は鮮やかな色彩で見ていて明るい気持ちになりますし、遊べる彫刻として実用性が高いものでした。実際に子どもたちが思い思いの遊び方をして楽しんでいました。
「大きな手」もかなりインパクトがありました。実際に見てみると、なかなか訴えかられるものがあります。
星の庭
星の庭は大きな迷路になっているエリアです。
大人くらいの背の高さだと出口の方向さえ分かれば割と簡単にゴールできるのですが、子どもの身長だと上が見えないので、方向が分からず、かなり難しいものと思われます。
うちの3歳の子どもは楽しいから出たくないのか、ただ迷っているだけなのか分かりませんが、同じところをグルグル回っていました。
子どもがハマってしまい、おそらくここだけで4回は入りました。
ネットの森
ネットの森は子どもが中に入って遊ぶことのできる体験型の造形作品です。
穴から入ってネットを登り、ネットの上では跳んだり走ったりして遊べます。ここには子どもたちがたくさん集まっていて、みんな大興奮で遊んでいました。
この作品は子どもが遊びの中から、色彩や光の生み出す美しさ、造形の面白さを発見することを目的にしている、とのことで、個人的にもこういったものに日常から触れさせることはとても意義のあることだと感じます。
室内展示
室内展示はピカソ館や本館ギャラリーで見ることができます。
ピカソ館は敷地のかなり奥の方にあるので、子どもと一緒に行くとかなり体力を削られたタイミングで突入することになります。
ただ、貴重なピカソのコレクションが展示されているので、疲れていても見る価値は大です。
幸せを呼ぶシンフォニー彫刻
こちらは内部がステンドガラスになっている塔で、螺旋階段を登って頂上を目指します。映えスポットとしてインスタで話題になっているらしいですが、螺旋階段は高さをダイレクトに感じるので、高所恐怖症の人は要注意です。
もちろん内部は綺麗でしたし、登ったところからの景色も素晴らしかったです。
(2)食事
カフェ
ピカソ館からさらに奥のエリアに「The Hakone Open-Air Museum Cafe」があります。
店内にはショップも併設されていて、休憩と一緒にお土産を見ることもできます。
今回は昼時に入り、アイスのカフェラテとマフィンをいただきました。甘いマフィンも食事系マフィンも美味しいです。ラテもしっかりした味で、カフェとして勝負できるきちんとしたお店でした。足柄きんたろう牛乳のソフトクリームを食べ損なったのが唯一の心残りです。
フードのメニューはそれほど多くないので、こちらのカフェではスイーツに標準を絞り、しっかりとした食事はレストランを利用するのがおすすめです。
美術館のカフェなので、内装も見ものです。昔欲しいと思っていたパントンチェアでゆっくりさせていただきました。
レストラン
レストランはビュッフェレストランの「ベラフォレスタ」と「彫刻の森ダイニング」があります。
今回は帰り前の休憩で「彫刻の森ダイニング」を利用しました。
店内は広々していて、景色も良いのでゆっくりくつろぐことができます。
昼食はカフェで控えめにしていたので、タラコのパスタ(税込1,400円)をシェアしていただきました。家族で3等分の予定でしたが、子どもが相当気に入ったらしく、半分以上食べられました。私も1/8くらい食べましたが、美味しいパスタでした。
バニラアイス(税込400円)とクラフトビール(税込700円)もいただきました。
(3)お土産
入り口のマルチホール内にミュージアムショップがあります。
本格的な彫刻の置き物やピカソグッズ、彫刻の森美術館限定品など、ここでしか買えないお土産がたくさん置いてありました。
箱根はどこに行ってもあちこちでお土産が売っているので、買い物に困ることはありませんが、わりとベタなお土産が多いのも事実です。ここでは美術館ならではの感度の高い商品が揃っていますので、センスの良いものを買って帰りたい、という人にはぴったりかと思います。
ピカソの絵がたくさん置かれていて、面白い作品が多かったので、フレームと一緒に1枚購入しました。手頃な値段で自宅にアートを取り入れることができるので、お土産におすすめです。
(4)全体
今回はホテルをチェックアウトした後、少し寄り道をして、昼前に美術館に着いたので、館内を少し回ったあと、昼時にカフェに入り、おやつの時間にレストランで軽く食事、という流れになりました。
理想は9時過ぎに入館して午前中にカフェで休憩、最後にレストランでちょっと遅めのランチ、という流れだったかなと思います。
午前中の方が館内は空いていますし、何より自然の中で回るので午前中の早い時間がとにかく気持ち良いです。できるのであれば早めに来るのがおすすめです。
4.まとめ
とにかく広いので、適度に体を動かしながら自然とアートを同時に楽しめるのが非常にユニークな体験でした。この新鮮な感覚は都内では味わえないので、箱根に行く際は寄る価値があると思います。
おすすめの時期は紅葉の見頃を迎える秋です。展示は基本的に野外で、日除けになるものがないため、暑さが苦手な人は真夏は避けた方が良いかもしれません。
アートに興味がある人はもちろんですが、直感的に楽しめる作品が多いので、普段はアートを見ないような人でも楽しめます。
箱根に旅行の際は是非、立ち寄ってみてください。
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